青空

2/2
前へ
/121ページ
次へ
あなたは私を闇から救いにきてくれた 私は誰にも必要とされてないのに 必死になって助けに来てくれた こんなキズだらけでボロボロの私は足手まといでしかないのに あなたもボロボロになりながら助けに来てくれた 『もう大丈夫だよ』と言ってあなたは手を差し伸べてくれた 胸が張り裂けるくらい嬉しかった… 私は手をのばしてあなたの手をつかんだ だけどこんな私を助けたところでなんの利益もない それどころか助けてもらったあなたに迷惑をかけてしまう 私はつかんだ手を離した こんな私のせいであなたにまで迷惑かける事なんてできないよ 私は行き止まりの崖のふちに立った 私はボロボロ涙を流しながら、くしゃくしゃの笑顔で ………ありがと…… と小さな声で力を振り絞って言った そして私は足を踏み出した その日はとっても綺麗な青空だったimage=81711310.jpg
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加