開始

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『では頑張りたまえ。』 「お…おいっ!待てっS!」 …返事は返ってこなかった。 トキの口からため息がもれる。 「爆弾…。」 「とにかく助けは期待できそうにないな…。」 時計を見た。 「一時間後って何時なんだ?」 「さっき時計みたら4時だったよ」 沙羅が答えた。 「つまりタイムリミットは5時か…。」 いつのまにか10分もたっていた。 「どうすれば…。」 「…観覧車…。」 トキが閃いたように言った。 「観覧車?」 「そうだ!観覧車かも…。」 「どうした?トキ?」 観覧車…目の前に確かにあるが…それがどうしたというのだ? 「犯人…Sはこちらが見える場所にいるはず!」 「え?」 思わず沙羅が声をあげる。 目の前の観覧車…6番ゴンドラに…人影が…。
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