無題

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守りたかった。 たった一つの小さな命。 守れなかった… たった一つの小さな命。 守りたかった…守ってあげられるのは私しかいなかった…。 それなのに、どうして諦めてしまったの? 麻酔が流され…眠りに落ちるとき。 『二度と目覚めなければいい』と本気で思った。 目が開いたとき、目覚めた事に後悔した。 一緒に逝きたかった。 私だけ残さないで欲しかった。 自分で消える勇気さえない私は、誰かが消してくれることを願った。 傷つけることはできるのに…消える事はできない。 弱い自分が嫌い。 あれから3年。 少しは強くなれたかな。 君の分まで生きていくから。 いつかまた私の中に帰ってきてね。 その時そこは、あなたを守りぬいてみせるから。
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