双子は複雑

22/22

17578人が本棚に入れています
本棚に追加
/661ページ
「そうですね。でも、侑弥も人の子ですから。では俺は、もう行きますね。先生には保健室にいると伝えておきますので、ごゆっくり。」 「あ、ありがとう。」 最後に侑弥くんに対するキツい冗談を言い、彰弥くんは保健室を出て行った。 ふんふん。侑弥くん、昔はイタズラが多くて、あんまり好きじゃなかったけど、良い子だったんだな。 今更、再確認。 でも、侑弥くん…私のこと忘れてたよね? 絶対あの言葉は気まぐれだったんだろうな。 誰もいない保健室で、伸びをしながら昔のことに思いふけった。 今は2人は、どこに住んでるんだろう? 前は、どこに居たんだろう? 会って、真っ先にしてたことを今更頭の中で考える。 ……ま、後で聞けば良いや。 彰弥くんとは、打ち解けられたしね。 このまま、侑弥くんとも……幼稚園の頃みたいに普通に話せたら良いなぁ。  
/661ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17578人が本棚に入れています
本棚に追加