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「ただいまーっ!」
雨の中、無事帰宅。傘を貸してくれた侑弥くんは、きっとビショビショで家に着いたんだなー。
傘立てに置くと、侑弥くんの傘の隣りに小さな小さな傘があった。
「こんなのあったっけ?」
幼稚園児用のサイズの傘みたいで思わず首を傾げた。
「あら!蓮華、帰ってたのね。おかえりー!」
お母さんがちょうど奥から顔を出した。
「ああ、うん。ただいま!」
「あんた、傘忘れてったでしょー?」
溜め息混じりに言わないでよ、マミー。
「うん、忘れたけど…。今日転校してきた侑弥くんに傘貸してもらったから大丈夫だよ!」
「侑弥くんって、幼稚園のころのあの侑弥くん?」
勘が鋭いな。お母さん、侑弥くん気に入ってたもんね。
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