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彰弥くんが出て行った部屋は、シーンと静まり返った。
侑弥くんの部屋も片付いているけど、趣味が分からない。
彰弥くんの部屋は変な額縁やらがあったけど、侑弥くんの部屋はホントにシンプルなものだった。
ただゲームが好きなのか、モンスターを倒していくゲームなどが置いてある。
「…侑弥くん、ゲーム好きなんだね。」
侑弥くんを見ると、ぐっすり寝ていた。
…女の私より綺麗な肌してるんじゃないかと思うくらいの寝顔だ。
ちょっとだけ…ちょっとだけ…頬に触れてみた。
ツンツンとつついていると、フッと侑弥くんが寝返りを打ち、顔を痒そうに動かした。
何だか面白くて、S心が目覚めそうになる。
可愛い…。
またちょんちょんとつつくと、侑弥くんが微かに目を開いた。
「…えっ!?」
ヤバい。何か頬触って、ニヤけてるとか、私変態じゃないっ!!
「あ…、あの、これは…。」
弁解しなきゃ!、と思い口を開くと、侑弥くんは、か細い目で私を見ながらフニャッと笑った。
「…好きだよ。」
え…―!?
そう言われた途端、腕を引っ張られ、その反動で私は侑弥くんに倒れ込み、何故か抱き締められていた。
ホントに驚いた時って、目が思いっきり開くんだなって納得した。
「…ゆ、ゆ…や…く…。」
ドキドキして言葉もまともに出てこない。
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