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芸能界には興味があった。
テレビの中でキラキラしている彼らの様に自分も輝きたいと思っていた。
そしてそうすれば、あの人にも届くんじゃないんかと。
でも、
「現実って甘くねぇ…」
オーディションを受ける事数十回、全戦全敗。
歌もルックスも自信がないわけじゃない。
「あーっ!もう!何がダメなんだよ!!」
次に受けるオーディションで最後、自分自身とそう約束をした。
いつまでも親父に迷惑かけてるのも気が引ける。だから次のオーディションが最後。
「背水の陣ってヤツだよな…」
土曜日、私が向かったオーディション会場には同い年くらいの女の子達で溢れていた。
やっぱりアイドルとかみんな目指してんのかな…可愛いヤツ多いしな…。
「だーっ!始めっからこんな気持ちでどーするっ!」
控え室で待つ事20分。名前が呼ばれた。
これがラストチャンス。
そう思うと緊張してきた。
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