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だから入学資料の部活紹介の欄なんかには、俺達が実際している活動とは百八十度違うことが書かれている。『私達の主な活動は日本の古きにある美しさをなんたらかんたら(忘れた)、目標は現代の人々が忘れた和の奥深さをなんたらかんたら(忘れた)して、アレする』という感じに。
教師達はそれが全くのデタラメだということに気づいていないらしく、活動は誰に邪魔されることなく続いてきたらしい。……いや、もしかすると気づかないフリをしてるだけなのかもしれないが。
その一方この部活の怪しさは、生徒達の間では知らない者が居ないほど有名な噂となっていた。
だからこの部活に入るのは真のオカルト好きのみなのだ。
……確かにそうだが、今の古研部には特別オカルト好きでもない奴が一人いる。
俺だ。
正直言って俺は妖怪や霊の類にそれ程興味が無い。この部に入ったのも、とりあえず何か入っておこうという軽い気持ちからだった。一番楽そうだと思っていた。
けどそれは勘違いだった。
俺が思っていた以上に古研部は活動的だったのだ。都市伝説やその類の噂を聞けばすぐに行動に移るし、旅行にも行く。
その度に俺は奴らの異様に高いテンションに悩まされ、冷静さを保つのに苦労してきた。 このままでは俺も奴らに毒されてしまうかもしれないと思い、退部を考えたこともあったのだが最近はそれも無くなってきた。……慣れというのは怖い。
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