始動

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ミロク 「詳しく、話していただけますか?」 川村 「…およそ一ヶ月前からです、誰かに見られているような感覚に陥ったのは」 ミロク 「誰かに見られている…?」 川村 「はい…最初は私の気のせいだと思ってました…しかし、徐々に無言電話がかかってきたり差出人不明のメールが届くようになったりしてきて…私、怖くなってきたんです」 ミロク 「警察の方には?」 川村 「もちろん相談しました!…でも確実な証拠が無い、ということで全くとりあってくれませんでした。…しかしその後も執拗な嫌がらせは続いて………もう…嫌なんです…」 すすり泣く女性のひざ元に涙が落ちる。 それを見たヒョウカがハンカチをそっと差し出した。 ヒョウカ 「大丈夫ですか…?」 川村 「…す、すいません」 ミロク 「川村さん、ご安心ください」 川村 「……え?」 ミロクは微笑みを浮かべて女性に優しく語りかけた。
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