第一章:終わりからの始まり

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『思春期バリバリのお前の事だきっと一枚目を破ったと思って重要な事をこっちに書く。』 なら最初から重要な事一枚目に書けよ……。 『正直一枚目に書けば良かったと後悔している。でもペンだから書き直すの面倒くさいんだよね』 「母さん破っていい?」 オレの怒りとは裏腹に母さんは涼しい顔でコーヒーを飲みながらせんべいを食べ新聞を読んでいる。 「我慢して最後まで読みなさい」 「ですよね…」 当然のことながらオレの意見は却下された。 気を取り直してまた読むか…。 『さて、ふざけるのは終わりにして本題だがまた今年中には帰れそうにない。だから母さんと弥琴の事をたのむ。 無月純(ムズキ ジュン)』 「またか……」 父さんはここオレが中2の修学旅行から帰った時からこの家から消えていた。 本当にあの時は突然過ぎて勝手にどこに行った事よりお土産を無駄に買った事に対して怒っていた。 今は逆だが…。
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