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    「そう、悠斗ね」 「はい」 少し沈黙が続き、いよいよ何故連れてこられたのか話されるのでは、と悠斗はわずかに身を乗り出す。 だが…… 「じゃあ悠斗、早速歌のレッスン行くわよー!」 「…………はい?!」 時既に遅し……とは、この事だろうか。 社長は片腕を頭上に突き上げて元気いっぱい。 完璧にフリーズしてしまった悠斗は、またもや社長に連行され、エレベーターに乗った。 最上階から何階か下のボタンを社長は押した。 一瞬だけ体の中心が浮かび上がったような感覚に陥り、エレベーターは下へと降りて行った。 エレベーターから降りると、そこには“Night”と簡素に書かれた部屋があった。 その部屋に社長は悠斗を連行したまま中へ入る。 中に入ると、そこは普通に生活出来るような冷蔵庫やキッチンやテレビ、はたまた簡易ベットといった物が一通り揃ってあり、マンションの一室のようだった。
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