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そしてちょうど一時間経った頃、激しい音と共に扉が開き、社長が入って来た。
「ユウ! マスターした!?」
(……社長まで『ユウ』。ツッコミを入れていいか?)
そんな事を考えていたので、悠斗は頷くタイミングを逃した。
「マスターしたよね!? カズ、ユウの歌は大丈夫?」
テンパっているのか凄い騒ぎだ。
だが、和樹はそんな社長を落ち着かせるように、微笑みを浮かべる。
「普通に上手いですよ。プロ……とまでは行きませんが、まあ大丈夫です」
その返答に満足したように社長は大きく頷いた。
「さあ、生放送行くよー!!」
「オー!!」
社長のボケに達也はぴょんぴょん跳びはねて楽しそうにノリで返し、和樹は苦笑い。
「ほらっ、ユウも早く!!」
「生放送って……、生放送!? 俺、格好良くも歌も上手くも無いのにテレビ出演ですか!?」
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