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自分の変わりように驚きっぱなしの悠斗を引き連れ、社長とNight一同は生放送の撮影場所へと向かおうとした。
「ちょ、ちょ、ちょっと待って下さい!」
一瞬、場の空気に流されそうになったもの誘拐まがいの事を思い出し、悠斗は踏み止まった。
「あの、これって誘拐じゃないですか? いきなり連行だなんてして」
怪しいオバサン(RIZE社社長)と距離を取ろうと一歩下がる。
「ああ、その事? それなら問題はないわ」
てっきり、本当に誘拐されていて、今までの話は嘘でしたー、と態度を一変させるかと思っていた。
だが、社長はあっさり返事を返すもんだから、つい悠斗は拍子抜けた。
「さっき、その衣装に着替えた時、ユウが着ていたズボンのポケットから携帯が出てきたの。だから電話帳の『母』に連絡入れたの」
悠斗はハッとなり、普段携帯を入れているズボンのポケットを触った。
だが、当然ながらそこには何も無い。
そして勝手に携帯扱って悪いと思ってるけど……と、少しバツの悪そうな顔をして社長は続ける。
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