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何となく身の危険を感じたもの、オバサンに肩を掴まれてるので逃げられない。
どうしようかと迷っている内に、オバサン達の話は終わってしまい、全員の目が悠斗に向いた。
「ちょっと着いてきてくれる?」
有無を言わさぬ勢いで、悠斗が返事をするのも待たずにどこかへ引っ張って行く。
(誰か警察を呼んでくれ……!)
味方の人を探そうと辺りを見渡すが、皆が皆、見て見ぬふりで通りすぎてゆく。
中には自分の子が悠斗を指差したのを「見ちゃいけません!」とたしなめている始末。
つまりは面倒事に巻き込まれたくないのだ。
しかし、ここで警察が来なかった事を、たった数時間後に悠斗は恨む事になる。
そして引っ張られたまま幾分か歩くと、どこか高級そうなビルへと入って行った。
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