第5話 後始末

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才老から発せられる緊迫した空気に当てられたのか…関羽は、慌てて、しかし龍凰に振動を与えないように静かに後を付いて行った。 ◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇ その部屋の中には、濃い血の臭いが充満していた。 部屋の中央には、長方形の台が置かれ、周りには、同じ高さの正方形の台が何台も置かれている。 「蒼将軍をその台の上に…」 長方形の台を指しながら才老の視線は、別の台へ向けられている。 関羽は、静かに白い布がかけられた台の上に横たえる。 「関将軍は、外へ」 視線を向けぬまま言う才老より龍凰を気にしながら扉を潜(くぐ)った。
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