138人が本棚に入れています
本棚に追加
才老から発せられる緊迫した空気に当てられたのか…関羽は、慌てて、しかし龍凰に振動を与えないように静かに後を付いて行った。
◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇
その部屋の中には、濃い血の臭いが充満していた。
部屋の中央には、長方形の台が置かれ、周りには、同じ高さの正方形の台が何台も置かれている。
「蒼将軍をその台の上に…」
長方形の台を指しながら才老の視線は、別の台へ向けられている。
関羽は、静かに白い布がかけられた台の上に横たえる。
「関将軍は、外へ」
視線を向けぬまま言う才老より龍凰を気にしながら扉を潜(くぐ)った。
最初のコメントを投稿しよう!