第5話 後始末

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「龍凰殿は?」 「今…治療中で…」 関羽が劉備の問いに答えた時…才老が扉から姿を現した。 全員の視線が集中する。 「りゅ、龍凰様は!?」 普段の関羽からは、想像出来ないほど、焦燥感に囚われた姿だった。 「大丈夫です。思ったより大事には、至りませんでした」 才老のゆったりした声にみなが安堵のため息を吐いた。 「詳しい事をお訊き出来ますか?」 孔明が問うと。 「他の者の治療も大部分、終わりましたので宜しいでしょう。 しかしここするのは、邪魔ですのでこちらへ」 小柄な才老に大男がぞろぞろと付いて歩いて行く光景は、少々ユーモラスだ。
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