副次的殺人快楽症

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 あまり喜べない理由で上手くなった部屋の掃除。勿論理由は殺人娘の所為だ。パッパッと掃除を済ませ、部屋から出る。雑巾で飛鳥の足跡を拭きながらリビングにたどり着くと、 「なんで兄さんの部屋から出てきたんですか異常者?」 「別に君には関係無いよ、変態」  美少女がお互いの首にお互いの獲物を押し付けているという状況だった。因みに片方は俺の妹、秋月姫歌だ。獲物は刀。 「我が家で凶器を出すな。追い出すぞ」  ぼそりと呟きテーブルに皿を並べる。両者は互いに「ちっ!」と舌打ちをすると獲物を収め、席につく。  …………胃薬は、確か台所だったよな。  冷蔵庫を開け中を確認、ベーコン四枚卵を六個、ついでに豚肉を数枚取り出す。  フライパンに油をしきベーコンを投下、少しの間を置いて卵を投入。ベーコンエッグを作る片手間に豚肉に卵を絡ませていく。皿に人数分のベーコンエッグをおき、時間ジャストに焼き上がったパンを別の皿に乗せていく。  パンにはそれぞれいちごジャム(飛鳥)マーマレード(姫歌)マーガリン(俺)が塗ってある。 「…………」  突き刺す様な視線を感じふり向くと二人が此方を見ていた…………何だよ、悪いか。マーガリン塗って食うと美味いじゃんかよ。
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