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続き。
今日も私は神社に行く。
風祝の少女に会うために。
「こんにちは」
「ひゃあっ!?」
無意識に近付いて彼女を驚かす。
思ったよりいい反応。
「びっくりした?」
「びっくりどころじゃないですよ……」
どうやら先手を打てたようだ。
いつもは私がいろいろとびっくりする方だけど、今日はそういかせない。
アタックしろと言ったのは彼女なんだから。
「どうしました?」
……ボーっとしていた。
いつの間にか彼女は縁側に立ち、こちらに向かって手招きをしている。
「上がってください。あ、靴は脱いでね」
「うん……」
「緑茶より紅茶のほうがいいですか?」
「どっちでもいいよ?」
このやりとりが好き。
彼女が私のことを考えてくれている。
それだけで嬉しい。
「はい、熱いから気をつけてください」
緑茶である。
緑茶を出されたのは初めてかもしれない。
紅茶が好きなんだと思っていたが、どうやら彼女もどっちでもよかったみたいだ。
「すいません、リプトン切らしてて」
「リプトン?」
「……なんでもない」
一応終わり。
リア友に「オチがシュール」と言われました。
早苗さんは紅茶とかティーパックで淹れてそう。
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