プロローグ

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「お前には何を言ったって分からないだろうな」 「なら、俺にも分かるような言い方で教えてくれ」 ちなみにだが、こいつは俺よりも頭が悪い。 単にバカだ。 「今俺のことバカだって言ったろ、聞こえたぞ。 なぁ、ドクシャって誰だよ、頼む!教えてくれ!一っっっ生のお願いだー!」 「じゃあ、目をつぶってゆっくり30秒数えろ」 「言ったら教えてくれるな?」 「あぁ」 嘘だ。 「じゃあいくぞ。い~ち、に~い、さ~ん……」 「今がチャンス!」 俺は足音を立てず、修平から逃げた。 「……にじゅ~しち、にじゅ~はち、にじゅ~きゅ~、さ~んじゅ!よし、数えたぞ!さぁ真田、俺に教えてっ……」
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