発症、罪人、抹殺

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「……だれよ」 「そんな敵意むき出しにすんなって。逃げろ、って教えた救世主サマに」 言われてアヤコはハッとした。 どこかで聞いたことがあるとおもっていたのだ。 「見てたけど、あんた感染者みたいだし?協力しようかなあと」 「……見てた、の?」 「弟だったんだね、見事な殺しっぷりだったよ」   バ チ ンッ!! アヤコは、ヘラヘラ笑う男の頬に手を上げていた。 「どうして、なんで止めなかったのよ!!」 視界がにじんで涙が溢れてきた。 タカシは、もう、いないんだ。
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