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リディアが顔を上げる
涙でぐちゃぐちゃになり、眼は真っ赤になっていたその顔を…
レウスは綺麗だと…愛しいと思った…想った
お互いに顔を近づけ、二人は口づけを交わす
別れてを惜しむように…
再会を願うように…
再会が約束されるように…
何度も…何度も…
抱き合っていた二人の足元に、先ほどの召喚陣が展開された
時間が…
………迫る
「……レウス」
「リディア……」
二人はまた唇を重ねたあと、お互いに離れた
そして……
「レウス……いってらっしゃい」
リディアが涙で濡れた顔を微笑ませ、手を振る
レウスはそれに微笑み返し手を上げる
光がさらに強くなっていき彼を飲み込む
「いってきます……リディア」
一際強い輝きを発してレウスを飲み込み
彼は彼女の元を
旅立った
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