召喚、そして…

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蒼界 アルバス国立魔術学園のグラウンドには緊張が走っていた 召喚陣に立つ少女… エイナ・エルビナンスの召喚の儀式が始まってから、三十分が経過しようとしていた 召喚陣は未だ輝き続けていることから、儀式がまだ続いていることが分かる だが… 《…おかしい……余りにも長過ぎる》 儀式の様子を傍らで観ていた赤く長い髪を持つ長身の女性教諭-ターニャ・ブロスト-は余りにも長過ぎる儀式に危機感を募らせていた ここまで長い儀式は、学園始まって以来記録に無い 今の状況は異例であり…… ……異常 しかし一度始まってしまった儀式は中断させられない ただ見守ることした出来ない自分が腹立たしかった 《…おかしい……何故召喚されないの?》 異例の中心でもあるエイナも、この事態に焦っていた 集中していた時間が長かったため体感時間は周りと比べて少ないが、それでもこれが異常であることは理解出来た 《……やはり……罪深い私では……召喚出来ないの?》 エイナがそう思うようになって来た時… 《……っ!な、何…この光!?》 今まで淡い光を発していた陣が突然強く輝き出したのだ そして…… シュパァァァァァン!!! 破裂音と共に光は閃光となりその場を飲み込んだ
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