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私は馬鹿です
私は別に自虐的でも無く偏屈な訳でも無いつもりです
私は馬鹿です
自分が見たものだけが真実だと勝手に決め付けて
周りから持てはやされて浮かれて……周りの眼を見ればわかったはずなのに…
父が笑う意味がわかったはずなのに……
母の涙の真意もわからなかったほどに……
私の眼は曇りきっていて……
表の偽りの真実に目を向けて……
その裏にチラリと見えたはずの事実に目もくれず……
誤解と自己満足な解釈だけに身を寄せて
地下に繋がれた傷だらけの少年の傷を傷と認識しせず
鎖の巻き付いた少年の眼が濁っていたのを知ろうとしなかった
そして私は………
薄汚れた………鎖に繋がれた少年を………
兄を失った
私は馬鹿です…
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