召喚、そして…

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この世界、『蒼界』にある国の一つ 魔導国家『ヤカムディア』 その国を構成する数ある都市の一つ 学園都市『アルバス』 その中にある『アルバス国立魔術学園』では今、数ある行事の一つ『使い魔召喚』の儀式が執り行われていた この『使い魔召喚』は世界に無数にある魔術学園・魔術学校の中でもアルバスでしか行わない固有の行事である 何故アルバスでしかやらないか? それはアルバスが世界で一つだけの実戦教義が魔術『しか』ないからである 武器による格闘戦技能を取り入れず、魔術技能のみを集中して行うカリキュラムにより魔術士としての質を高めようと言う訳である そうしてこの学園を卒業した者達の大半は自身を魔術士ではなく魔を導く者 『魔導士』 そう名乗るのである そんな魔導士やその卵たちにとって、使い魔とは重要な意味を持つ それは魔導士の弱点が近接戦闘にあるのに由来する 近接戦闘を捨てて魔導士になっているため、大半の魔導士は接近されると抵抗出来なくなる それを防ぐための護衛として、そして自身の魔術研究の助手として使い魔は打ってつけなのである そして上質な使い魔を召喚出来たものには魔導士としての道を確実な物に出来る最高の栄誉なのである
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