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「そんなのって……はぁ…なんで貴方はいつもそんなにのんびりなの?少しはシャキッとしなさいよ」
片手で顔を被い呆れ果てるリディア、最近レウスのせいで小じわが増えたのではないかとさえ思っていた
「しかたないだろ?これが俺なんだからさ」
「きゃっ!?」
それに…、と言ってレウスはリディアの肩を掴み自身の胸へと抱き寄せる
「リディアにそんな顔は似合わないよ……リディアは笑顔が一番なんだから」
レウスはその言葉に真っ赤になったリディアの顔を自身の顔に寄せ唇を重ねる
「……んん……」
…………
長めのキスから解放された二人の間に銀に輝く糸が引いていた
リディアは、耳まで真っ赤にして顔をうつ向かせるがその表情は満更でもなかった
「…そろそろ行こうか……それでは姫様、お手を」
「………ええ、宜しくてよ…ふふ」
妙に決めながら手を差し伸べるレウスにリディアも乗るように手を彼合わせる
その光景はまさに姫君をエスコートする騎士の様にも見えた
そしてリディアは先ほどの白い翼を、レウスは蒼い翼を生やし空へ飛び立った
「さぁ姫様…暫しの空中散歩楽しみましょう」
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