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取りあえず俺たちは学校を出た。
どれくらいあそこでああしてたんやろ。
長かった気もするけど短かった気もする。
俺はふと隣を歩く菜実に目をやった。
菜実はまだ目を赤くしたまま俯いている。
ずっと無言のまま。
ただ時々鼻をすするような音が聞こえるだけだ。
明日菜実大丈夫なんか…?
「…………ごめん。」
俺がいろいろ考えているとふいにずっと黙ってた菜実がそう呟いた。
「…何で謝るん?」
「……さっき…いきなり泣いちゃったから…。」
「別に気にすんなて。
困ったときに助け合うのが友達やろ?」
なんて言ったりしてみたけど自分で言っておいて「友達」という言葉に胸が痛くなった。
アホやな,俺。
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