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<嘘つけ。
さっき菜実に「辛いときは頼って」って言ったやろ。
そういう気持ち欠片もなかったって胸張って言えるか?>
……うっさい!
さっきからなんやねん!!
もう消えてくれ!!
俺は頭をぶんと振って声を消した。
「……っ…。」
今のは…俺の本心…?
なんか最悪やな…。
けど俺は…
やっぱり今は菜実の支えになりたい。
ほんの少しでええから。
今は菜実の笑顔が隣になくてもええ。
遠くからでも見れたらそれで。
もう菜実の悲しむ顔は見たない…。
涙をこの手で拭ってやれないかわりに
ただ菜実の心の助けになりたい。
俺はそう考えながら暗い帰り道を歩いた。
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