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私たちは電車に乗って集合場所の駅に向かった。
「なんかこうやって遊びに行くの久々やな♪」
健が楽しそうに両手の吊り革に体重をかけながら言った。
「そやなぁ。
ここ最近土日も文化祭の準備やったし。」
「…………。」
「……てか…菜実大丈夫か?」
ろだーが私の顔を覗き込んだ。
「…え?な,何で?」
「いやぁ,なんかさっきから黙ったまんまやから。」
「あっ,もしかしてまだ体調悪いん?」
「う,ううん,全然元気!
ちょっとぼーっとしてただけ。」
「そか。
また具合悪なったらちゃんと言ってな?」
「うん,ありがと。
そういえば今日どこ行くんだっけ?」
「んー,まずボーリング行ってその後飯食うって幹事のやつが言っとった気がする。」
「そっか!
楽しみ♪」
「そやなっ。」
私は心の中の何かを健に悟られないようになるべく明るく振る舞った。
けど…こうしてること自体やっぱ苦しい…。
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