混乱

18/29
前へ
/168ページ
次へ
───── 「んじゃあ俺チャリ裏駅に止めてあるから。 また明日っ!」 「うん,ばいばーい!」 小渕は手を振りながら急ぎ気味に去っていった。 「………はぁ。」 あ,ため息。 すると菜実は自分のため息にびっくりしたように「あ。」と声をもらした。 「ごめん,なんかいきなりため息ついちゃって。」 「いや,別に…。 ……んじゃ帰ろか? 送ってくで?」 「うん,ありがと。」 そのまま俺たちは小渕とは逆方向に歩きだした。 そしていつもと同じように話しながら歩いた。 でも 何だか今日の菜実はめっちゃしゃべる気がする。 上手く言えんけど,なんだか……何かが空回りしてる,っていうか… なんかそんな感じ。 「あのさ…。」 「ん?」 「やっぱ菜実なんかあったやろ?」
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加