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「それで菜実には悪いんだが…また引っ越さなきゃいけないんだ…。」
「それって…え…また転校しなきゃいけないの…?」
「……あぁ。」
予感が的中した。
転校…嘘…。
「それで…どこにその支社はできたの?
名古屋?福岡?北海道?」
「……ニューヨークだ。」
え…
何言ってんの…?
ニューヨークってアメリカじゃん……。
「何で…何で…?
…どうしても行かなきゃいけないの?」
「本社からの辞令だからどうしようも…。」
お父さんはうつむき,お母さんは私を見つめたまま黙っていた。
「やだ…日本ならまだしも!
アメリカなんか私絶対行かないからっ!!」
私はリビングを飛び出して,そのままの勢いで外に飛び出した。
「菜実!!」
「………こうなるのは分かってたが…。」
「でも菜実には受けとめてもらわないと…。」
「あぁ…。」
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