二人の事は二人が知ってる

再会

翌日、私は上司に呼び出されてアメリカからきたお客様の通訳を頼まれた
まあ私は英語と日本語の生活してるから問題はないんだけど、上司も私なんかによく頼んだなと思った

英語くらい身につけろよ

今の時代そうだろが

そのお客様は元々ハワイ出身らしく、話しの間にハワイの事を言っていた
ハワイもあまり景気はよくないと嘆いていた

『山倉君、助かったよ。腰掛けどころか、会社の貢献してるじゃないか』

まったく…なにが貢献よ…勉強しなさい！

ブータレた顔しながらエレベーターにのると、先客が…顔合わす事なく、自分がおりる階のボタンを押した

『久しぶり…』と後ろの先客が声かけてきた

振り向くと一馬だ

『だね…てか偶然』

『俺他人のふりしとくから』

『私も…』

一馬はすごく背はたかく昔はひょろっとしてたけど、今はごっつくなってオシャレになってた

仕事もよくできるし私の知ってる一馬とは別人だ

そんな事考えながら私達は二人きりのエレベーターにいた