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今まで黒田さんにはなんでも話せた
ある日、なんとなく黒田さんの目が見れなくなった
彼には彼女もいたし、お兄ちゃんの手前告白も出来なかった
恋患いというか…一馬や茜にも相談した
私みたいなヤンキー丸出しの女が恋患いなんて、自分でもおかしい
卒業式の前の日黒田さんから電話があった
『よぉ、明日で学校で会うの終わりだな』
『そうだね、黒田さん実家継ぐんでしょ?』
『いや、俺さ、東京離れようと思って』
『なんで?どこ行くの?』
『考え中(笑)あいつとも別れたし』
私は頭の中が真っ白になった。どこか行くと言う事より、彼女の淳子さんと別れた事
彼女がいるから私も気持ち抑えられてたのに
卒業式の日、私は一馬と茜に押されて黒田さんに駆け寄った
泣きながら必死で学生服を掴んだ
『黒田さんが好き。どこに行ってもいいから今日だけ私と一緒にいて!』
黒田さんは私を抱き寄せると笑いながら『今日は先輩には悪いけど、うらんと一緒にいるよ』
私達はその日ずっと一緒にいた。夜も過ごした
私は黒田さんにバージンをあげた
数日後、黒田さんはお兄ちゃんに挨拶しにきて、そのまま東京からいなくなった
長くて短い高校一年が終わった
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