第十七章

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  「おっ…おい!キャプテン!」 二人の乗り込みに気づいたクルーが慌ててシリウスに報せようとするが… 「あー?今忙しいんだ、後にしてくれ」 それに気付いていないシリウスは、指示を出したり敵の様子を伺ったりで手が一杯だった しかし、流石にやばいだろうとクルーは申し訳なさそうに言う 「分かってるんだが…あれは見といた方がいいぜキャプテン」 「なんだよ?」 仕方なくクルーが指を指した方を見て、シリウスは直ぐ様クルーが言っていた事を理解すると呆れた様な疲れた様な声を出す 「あいつ等、何やってくれてんだよ…持ち場も何もありゃしねぇ… しかも…なんだ?ジャックの動きをやたら阿修羅が止めてねぇか? ほんと協調性がねぇ…」 そう、ジャックが敵に瀕死の傷を負わせようものなら阿修羅がそれを邪魔しようと横槍を入れるのだ… そのお陰で反撃できないくらいの傷は負わせても、生き死にに関わる大怪我はしていなかった だが、端から見ればかなり変な光景だ… 「キャプテンどうすんだ?」 「どうするもこうするも、俺がここを動くわけにもいかねぇだろ 協調性はねぇが、あいつらなら死にゃあしねぇだろ それより船が心配だ…大分大砲で攻撃受けたからなぁ 隙ができても逃げられなきゃ意味がねぇ」 人命より船の心配をするシリウス…確かに船が沈没すれば人命に関わるのだが二人の扱いは酷い  
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