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「ねえ藤原さん、一緒に初詣に行きませんか?」
僕は目の前にいる、見目も心も麗しいマイエンジェルに、そうやって声をかけた。
いきなりこんなことを言われて面食らっている様子の彼女に僕は言葉を続ける。
「初詣って言っても朝じゃなくて、大晦日から神社の前に並んで、新年すぐにお参りするパターンの奴です。
僕は毎年、近くの神社でやってるんですが、今年…いや来年かな?ま、とにかく今回は藤原さんもどうかなーと思って」
この初詣、普通は一人ないし家族ぐるみで行っている。だけど、今年は藤原さんという恋人がいる。それならば誘わない手は無いだろう、って感じの単純な思考で勧誘してみた。
まあ勧誘って言ってはいるけど、実は僕が藤原さんにべったりな以上に藤原さんは僕にべったりだ。
つまり、この話を出した時点でもう二人一緒に新年を迎えたも同然なのだ。フッフッフ…!
「ちょっと…待ってくださいね?」
ハハハ、やはりそうだろう、受け入れてくれたか…ってあれ?
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