キュッキュ君の温度

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おんなのこがきた       ――女の子って何だっけ?――       まぁいいや       その子はちいさくみえたけど 包丁を持っているのは見えた       ――包丁って何だっけ??―――     知らない 知らない       その子はしばらく禍々しい鈍色をちらつかせてから、ぼくを恨めしげに半目で見上げた     ぼくはその子を見下げていた訳じゃなくて てすりをね、みていただけなんだけど     その子は何を思ったのかな。座り込んじゃった。      ぼくはもちろんてすりをいつもの調子で拭いていたんだけど、
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