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VIP席には静けさが流れていた。
俺はただ呆然としてカウンター前で1人拳を握りながら立っていた。
そんな俺の様子を見た伯父さんはやさしく語り掛けてくれた。
一平『座れよ…英二』
そのままカウンター席に座り、伯父さんの一言で俺からは悔し涙が零れる。
英二『伯父さん…俺、間違ってたのかな?
海外に行って親孝行をした事を…… 』
俺の重い質問に伯父さんはビールを新たに差出しながら答える。
一平『英二…お前は間違っちゃ居ねぇよ。。
4年前のお前の手術の一件でお前の心は大きく変わった筈だ
それに自分から親孝行をしたいだなんてそう簡単に言えるもんじゃないよ…
お前はお前自身で決めた事を有言実行したまでだ 』
英二『伯父さん……俺。』
一平『分かってるよ。
あいつらの行く所だろ?』
するとVIP席のドアが開いた。猛達と共に出ていったばかりの大介が戻って来た
英二『……大介』
大介『《ステージ》って所に良く集まるよ 英二、久しぶりだな。 』
英二『ステージ……?』
大介『お前は4年間、日本を離れたから分からないのも無理もないさ。
隣町に新しく出来た
ライブハウスさ 』
英二『大介…お前、何で其処まで俺に教える? 』
大介『お前の立場が分かるからさ… 俺は今や進藤流の当主になってから
その責任は重々、承知している。だから…分かるのさお前の今の気持ちがな
英二…… 』
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