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「ほら勉強してる人なんてほとんどいないでしょ。だから私達もオセロすんの!」
「お前どんだけオセロしたいんだよ?」
湊が口を挟むがそれを無視して彼女はオセロの駒を令に手渡す。
「さっ、開始開始! 松本は口出し禁止だからね!」
「は?アドバイスいらねえの?」
「私は自分の力で令に勝ちたいの」
「……さっき無理だったけど」
†
10分後
オセロ盤の上は昼休みのごとく、また一色に染まっていた。
違うのは今度は白い駒が蹂躙している事か。
「なんつーか、ここまですっきり負けてんの見るの初めてかもしれないな」
「………だから言ったのに」
「良いの!こっから大反撃が始まるから!」
「「いや、もう負け確定だから」」
湊と令の見事にハモったツッコミに彩音は今度は頭を抱えてオセロ盤を凝視しながら唸りはじめた。
「う~~~………松本、手伝って~……」
「人に口出し禁止させといてか?」
「今から解除!!」
「解除って……。大体いくらなんでもこっから逆転は俺でも無理」
「役立たずぅ~……」
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