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「えぇ!どこどこ?」
こいつはものすごい甘党なのだ。こんな冗談でも目を光らせてくる。
「今のうちに!!」
俺は走った。今日一日分の体力を使うくらいに。
「あっ、コラ!また騙したなぁぁぁぁ!!」
ハハハッ騙されるお前が悪いのさ。
「疲れた…………」
あれから俺は逃げ切った……だが。
「なんで逃げんのよ」
クラスが一緒だったのを忘れていた………………。
今思えば中学から現在まで紗槻とはずっと一緒のクラスだった。
神様……恨むよ……。
「お前がうっとうしいからだ!」
「何騒いでんの?」
「黙れ、ゴミが」
こいつは時坂 陸(ときさか りく)。高校に入ってから出会ったんだが、はっきり言ってオタクだ。家にはギャルゲーやらアニメのグッズやらたくさん持っている。
「ゴミではない!俺には陸っていう素晴らしい名前が」
「お前じゃ、その素晴らしい名前もカビ以下だ」
光の速さでツッコんでやった。
「ひ、ひどいや……」
泣きながら教室を飛び出してしまった。もうすぐHRが始まるが、ほっとくか。
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