5(司)

5/5
前へ
/186ページ
次へ
蒼子を必死の思いでマンションに担ぎ込み横にならせる。 「う…ん…」 サラサラの髪の毛からほのかにシャンプーの香りがする。 寝返りをうつ蒼子の胸元がすこしはだけている。 「無防備なんだよ。」 俺は蒼子の頭を撫でながら、見つめる。 頬に触れる。 微かに笑う蒼子。 俺は堪らず、額にキスをした。 「お前はホント鈍いんだよ。なんでこんなに近くにいるのに気付かないのかな。」 「う…ん…ハンバーグ…」 夢でも食べてるよ、こいつ。 俺は蒼子の小さくてかわいい顔を見つめた。 「…好きだよ」 聞いて欲しいのに、絶対に聞こえない。 近いのに遠い。 海を隔てて叫んでる気分だった。

最初のコメントを投稿しよう!

5948人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>