曖昧

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――――私は命という言葉と占いというモノが嫌いだ。 けれども神を信じている。 曖昧な存在を、曖昧に信じている。 曖昧な存在だからこそ、曖昧に崇拝している。 嗚呼、神よ。 あなたは今なにをしていますか。 なぜあの時、私だけを助け、家族を見殺しにしたのですか。 飛び交う銃声音。 聞こえてくる母の悲鳴。 逃げろと叫ぶ父。 全部が全部、脳内にくっきりと刻まれています。 嗚呼、神よ。 もし存在するならば、私はあなたを殺す堕天使になりたい。 ああ、本当、曖昧な存在で、凄く腹が立つ。
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