黒猫と少女

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      君がピアノを弾いた。 1年ぶりだね。   やっと君の音が聴けた。 これで安心して逝けるよ?           私との誓い、もう忘れていいんだよ? 君は生きてるんだから。   本当は凄く弾きたかったんだよね? だってとてもいい顔してるもの。     弾いてる時の君の顔、大好き。   ほら、そのクセも。 弾きながら私の様子を見るの。         君のその音も大好き。         やっと満月に届いた。               もう、聴こえない……。
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