少年と黒猫とピアノ

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      家に帰ると、さっきの黒猫がピアノの上に座っていた。     『………!?』   【ニャアゥ】     にっこりと笑っているように見えた。   いつのまに。というかなぜ…。         黒猫はピアノから飛び降り、 俺の足にすり寄ってきた。   そんな姿が可愛くて、撫でてやると嬉しそうにノドを鳴らした。     『―――……。』   【…ニャア?】     首を傾げる黒猫。                   なんとなく、甘える仕草や俺を見つめるその目があいつに似ていたんだ。   あの時、 こいつに出会った時のあの音も。   一緒にいる時のこの雰囲気も…。
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