逢瀬

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あの日、二人の仲を修復しようと、懇願して抱かれた。 旦那は、他の女を抱いたその腕で、私を抱いた。 私と旦那は、子供が産まれてから、すれ違いが多くなった。 旦那は、まだ、若かったんだと思う。 俺にかまってくれない… そうして、外に気持ちを向けた。会社の女の子と、付き合うようになり、浮気では済まされない自体になり… 一度壊れた関係を、修復しようにも、旦那の気持ちは私には無かった。 そうしてしまったのも自分…なのに、責めた。 永遠の愛を誓ったその口で 好きじゃなくなった… そう告げた。 私は、最後のカケに出た。私が、旦那にとって、初めての女だったから… だけど、旦那は他の喜びを知り、私は必要のない人間になった。 優しく激しく抱いてくれたあの日々は、もう戻らなかった。淡々と私を抱き、これでいいだろうと言うように… あの日から、私の体は、何も感じなくなった。 愛は、そこには、もう無かったから…
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