第一章 ~魏~

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その時、 物凄い轟音が華琳たちを襲った。 驚いた華琳は小さく悲鳴をあげ、桂花は思わず飛び上がってしまった。 「な、な、なんなのよ。一体」 桂花は窓を開け、外を覗いた。 「何かが落下してきたようね……」 「桂花。どうしてわかったのかしら?」 「いえ……あそこから煙が上がってるものですから」 「あら、本当ね」 「華琳様! お怪我はありませんか!?」 執務室に春蘭が飛び込んできた。 息を切らしているところを見ると、慌てて飛び出してきたのがわかる。 「心配ないわ、春蘭」 「そうですか。それは良かった」 「華琳様に何事も無いようで、安心しました」 いつの間にか秋蘭も部屋に入って来ていて、胸をなで下ろす。 「何事だったのですか?」 「どうやら、何かが落ちてきたみたいなの。その何かはわからないけどね」 「ふむ……ここより高い場所は、四方十里にはありませんから、少しおかしいですね」 「そうね。ところで季衣と流琉はどこに行ったのかしら?」 「あの二人は私が命じて現場に向かわせました」 春蘭が胸を張る。 「あら、随分と手際の良いことね」 「ありがとうございます!」 「では私たちもその現場に行ってみましょう」 華琳一行は執務室を出た。
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