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バン!
近くで爆発音が聞こえた。そう、ここへ来た時と同じあの爆発音…
三人は音がしたほうへ走ってみる。そこにいたのは―
「左近!」
三成がいち早く彼の名を呼んだ。兼続も幸村も驚いて左近を見ている。
「殿!…よかった…。」
左近は安心の表情を見せる。
「どういうことだ?何故ここにいる?」
三成の問いに答えるべく、左近は説明しはじめた。
左近の話はこうだ。
結局政宗は左近に口を割り、すべてを話した。
そして左近に戦国時代へ帰るスイッチを渡した。
だから左近は三人を連れて帰りに来たらしい。
ちなみに兼続の考えはあながち間違っていなかったのだが、あのスイッチは現代ではなく戦国時代にあった。
何故なら兼続が現代へ来るとき爆発音に驚いてスイッチを落としていたからだ。それを政宗が拾い、左近に渡したというわけだ。
「何!?すべては政宗の仕業だったのか…。あの山犬め!帰ったらどうしてくれようか…。」
兼続は怒りで肩を震わせる。それを左近がなだめる。
「まあまあ。結局奴は貴方達を連れ戻すのに協力してくれましたし、少しは罪悪感があったんじゃないですかね?」
左近の言葉に兼続は怒りを沈めた。
「そうか…。では、帰ったら存分に義と愛の講座をしてやらねばな!」
「どうでもいいが…早く帰らないか?」
三成の一言で、皆はうなずきスイッチに手をそえる。
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