12歳の時

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ライゼルは、今までに得た知識から自分の意見を言うことにした。 「感染症か何かではないのですか?」 直ぐさま医者が否定する。 「ありえないですね。もし感染症なら、他に誰か症状が出ているはずです。だから私は、魔眼覚醒だと診断します。」 ライゼルには、分からない―― 「魔眼覚醒とは、なんなのですか?」 医者は言いにくそうにしながら、それでも言う。 「……一種の奇病と考えられています。患者は国内に二名しかいません。 治療法は見つかっていませんが、命に関わる病気ではありません。しかし……」 「しかし……なんですか?」 医者はとても難しい顔をした。こう難度もこんな顔をされると心配が大きくなる。
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