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ただならぬ緊張と恐怖に、顔はひくひくと引きつっている。
私は恐る恐るゲーム機に問い掛けてみた。
「私はどうしたらいいの?」
『ゲームに参加してもらうだけでいいです』
「もし嫌って言ったら?」
『貴方の身内や大切な人全て殺します』
私は携帯を取り出し、警察に電話をかけはじめる。
『警察に言っても無駄ですよ』
トゥルルル、トゥルルル、ガチャ
「はい、こちら〇X署……ご要件は?」
「あの、変なゲーム機が……」
「はぁ……。またですか?その件は私達では対応できませんので」
ブチッ…ツゥーツゥーツゥー
用件を言う間もなく切られてしまった。
『どうします?参加しますか?』
「身内を殺すとかじゃなく私を信じさせれる何かをしたら参加してあげるわよ」
『では、貴方の左手の神経機能を一時的に停止させます』
「そんな事できるわけ……なっ!?」
私の左手はものの見事に動かなくなってしまったのだ。
『参加してくれますね?』
「わっ、分かったから早く左手治してよ!!」
ここまでされたら信じない訳にもいかず私は渋々……いや、強制的にゲームに参加させられてしまったのだ。
とにかく私はとんでもない事件に巻き込まれた事は間違いない。
私の運命は、これから始まるこのゲームに翻弄される事となろうとは、この時、知るよちもなかった。
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