2007/02/05 エムエムとクロエ

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エムエムと名乗るこの少女は、つい先日誕生日を迎えて六歳になったらしい。 プレゼントに貰ったという魔法の杖を抱えるようにしながら、ホクホク顔でうちのパパは優しいのと語っている。 僕はといえばかれこれ一時間、こんな寒空の下、こうして公園のベンチに座り、ミルクティー片手に少女の話を聞きながら適当に相槌を打っている。 何故このような事態に陥ったのだろうか。 僕はただ、ドーナツを買いにきただけだというのに。
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