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「今度はクロエのお家にも連れていってね」
ほほう、家へ来るとな。
これは知り合いに「一人暮らしの家に女の子を招いた」と自慢できるだろうか。
年齢がばれた時点で通報されるだろうからやめておこう。了解とだけ答えておく。
そんなやり取りをしている内に、玄関の扉が開き、中から僕とそう変わらないであろう年頃の男が出てきた。
無精髭と目付きの悪さのせいで多少老けて見えるが、漂う雰囲気はまだ若々しかった。
「パパ!」
エムエムがぱっと目を輝かせる。
この人が父親か。
平日の昼間に家にいるのに父親が出来ているなんて、一体どんな仕事をしているのだろう。
平日の昼間からドーナツ買いに行く僕が言えた義理ではないが。
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