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「・・・ごめんね、魔理沙」
「気にするな。困った時はお互い様だろ?」
いつもと変わらない幻想郷。
・・・博麗神社を除いては。
「霊夢、食欲は?」
「少しなら・・・」
「じゃ、お粥でも作ってくるぜ」
神社の一室。
そこには、霊夢と魔理沙がいた。
いつもと違うのは、霊夢が熱を出して寝込んでいる事だ。
魔理沙は、そっと部屋を出ると、台所に向かった。
「・・・美味しそうね・・・」
「当然だぜ。霊夢のために心をこめて作ったからな。・・・起きれるか?」
「・・・うん」
布団から何とか起き上がり、食事を取る。
ほんとに少ししか食欲がないのか、3口ほど食べただけで、霊夢はその手を止めた。
「もういいのか?」
「ごめんね、折角作ってくれたのに・・・・」
「別にいいぜ。無理して食べるのもよくないしな」
そう言いながら、近くに置いていた薬を手渡す。
永琳特製の薬。
別に永琳に来てもらったわけじゃなく、以前薬箱の中身を補充した時の残り。
霊夢は薬を飲むと、再び布団に寝転んだ。
「一眠りしろよ。その方が早く治るだろ?」
「そうね・・・眠いし・・・・」
眠気に負けて眠りそうになったところで。
ふと霊夢が呟いた。
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